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長野県の山田温泉 緑霞山荘 藤井荘に行ってきました。
藤井荘は山にあるので雪がかなり心配でしたが、今年は雪がかなり少ないらしく余裕で辿り着けました。
1泊の料金は、本館10畳の部屋を予約をしたので28,500円でした。
電話で予約をしましたが、感じのいい方でした。泊まる日に団体客がいることを教えてくれたり、なかなか出来ないことだと思います。あとアレルギーが何か無いかなどを聞かれました。宿泊日のちょうど1週間前に確認の電話があります。
宿には14:50分頃に到着。(イン15:00 アウト11:00)
玄関前には50代位の男性が掃除をしていました。車を玄関前に停めると、中からさらに男性従業員が出てきました。
荷物を持ってもらい中にはいると、フロントに1人、玄関入り口に1人、畳の所に女性が2人いて正座で挨拶。畳に上がって、少し進むとロビーになります。
藤井荘の建物はちょっと変わっていて、フロントの階が5階で最上階です。
で、外観はぱっと見た感じ良くも悪くもない建物なんですが、ロビーは外観からは想像出来ないくらい良かったです。ロビーの中央が下に吹き抜けで、それを囲むようにして売店などが並んでいます。
フロントと吹き抜けの反対側には琴が置いてあり、宿泊者が来ると生演奏をしてくれます。
売店とは反対側にはウェルカムドリンクを飲む場所で、オフィシャルページにもある長いガラスの写真です。
このガラスの窓?、なんと横に15〜20mくらいありました。この窓から見る景色が想像以上に良かったです。
その場所でまず、そばのまんじゅうが出て、次に抹茶が出ました。
抹茶を出してくれたのは20代の若い女性で、若い従業員はこの1人しか見ませんでした。
世間話は無かったですが、礼儀正しい従業員でした。
そばのアレルギーはありませんか?だけ聞かれました。
飲み終わって行くような素振りをすれば、部屋への案内となります。部屋に行く途中に大浴場の説明を受けました。
部屋に付くと、お茶を煎れるか聞かれ、部屋の簡単な説明と挨拶などをします。
浴衣は最初から予想をして置いてくれてたようですが、残念ながらサイズが違いました。時々こういう準備をしてくれる宿があるんですけど、サイズはいつも大を用意されます。
そんなに小さそうに見えるんでしょうかorz
夕食の時間は、団体客が2組いたらしく、時間は18:30か19:00しか選べませんでした。
◆部屋 90点
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部屋は3階で、広さは12.5畳+4.5畳の次の間+4畳分くらいの広縁?縁側?+踏み込み+風呂。10畳の部屋を予約したのに、12.5畳の部屋になってました。
アップグレードしてくれたんだと思いますが、部屋係の方に聞いてみたけど8畳の部屋もあるしアップグレードじゃないと言われました。だけどオフィシャルページには12.5畳は、30,600円なってるんですよね。よく分かりませんが、もらえるもんはもらっておきます。
トイレはウオシュレットで小さいながらも花が飾られています。
洗面は1つで、風呂は普通の家庭用の風呂。
冷蔵庫には飲み物が入ってたと思います。見るのを忘れました。
お茶の他に玉露園の梅昆布茶も置いてありました。
アメニティーの量は普通です。
こたつや加湿器などもあります。
眺めは、もう少し山が離れていれば良いのですが、近すぎるので普通かな。
花は床の間に1カ所飾られています。
脱衣所や廊下にも花は飾られているのですが、ここの花の飾り方はかなり上手だと思います。
掃除はどこも行き届いていました。
防音は、隣室と外の音は全く気になりませんでした。だけど上階の足音が少し響き(4階は食事処なので気になったのはその時だけ)、廊下の音はかなり聞こえます。
3つ隣の部屋の廊下の前の話し声が主室にいて聞こえたくらいなので・・・
部屋の入り口、次の間の廊下に面した所、共に薄いガラス1枚しかなくて通路側に壁が無いんですよ
信濃毎日新聞の夕刊と朝刊がサービス。
布団には詳しくないしあまり差がないのでいつもは書いてませんが、ここのはかなりいい掛け布団を使っているようでした。
でも敷き布団はちょっと小さくて、足を曲げなくてはなりませんでした。
部屋の造り(雰囲気)は良かったんですが、防音がイマイチでした。
廊下と上階なのでずっとは気になりませんでしたが、予約をするなら3階の方が無難ですね。
↓に見取り図をUPしました。
http://blog.livedoor.jp/levin110/archives/51961670.html
見た感じには古さは感じませんが、畳が少しミシミシして、トイレが少し狭い&便器が少し小さい、洗面が1つなど水回りは少し古さを感じます。
◆風呂 85点
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風呂は次の日の朝9:30分まで入れます。
大浴場は内湯が1つと露天が1つで、男女交替はありません。
脱衣所にはポットで冷水がありますが、午後9時頃までと午前8時までです(うろ覚え)
バスタオルは自由に使えます。
カランの数は確か9個で境はなく、カランの真後ろが湯船で2〜3m離れてますが多少気を遣いますね。シャンプー類はここもPOLAの物だったような気がします。
内湯の湯船の広さは充分で、7〜8人くらい入れると思います。内湯は雰囲気も良くなかなかでした。だけど露天風呂は・・・3人入れるくらいの大きさでイマイチでした。あとから増設した、なんちゃって露天風呂に思えてしまいました。この露天風呂が独立してればそんなに問題はないのですが、内湯から見る景色の真ん中にポツンとあって、内湯からの景観を台無しにしちゃってるような気が・・・
お湯は、内湯が適温、露天が少し温めです。内湯は掛け流しで露天は循環かな。
お湯は無色透明のやわらかい感じのお湯で、結構すべすべになります。
脱衣所のスリッパを脱ぐ所に他の客のスリッパと区別をするのに、シールとマジックが置いてあります。だけどスリッパが白でシールも白と目立たない為、案の定履いて行かれました。(端に置いておいたのに)
履いて行ったのは団体客で、その客はバスタオルは籠に置きっぱなし、タオルも洗面の横に掛けていったようだし、どうして団体客はマナーが守れないんでしょう(-.-)
風呂はオフィシャルページで露天が悪そうなのは見て知っていたので、特にがっかりはしませんでした。むしろ都合の悪い所まで載せているので、好感が持てました。
◆夕食 90点
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夕食は4階の個室です。
3階で上の階の音が聞こえたので畳がミシミシするかなぁと思ってたんですが、全然しませんでした。運ぶペースは少し間隔が空いて運ばれます。料理の説明を少しですが1品1品あります。
ブルーベリー酢酒
酒があまり飲めないって言ったので、アルコールが弱いザクロ酒に変えてくれたみたいです。
三方迎春盛り
これはどれも普通でした。
扇の形をした皿は左から右に行くほど味が濃くなってました。
その右下は子持ち昆布。
いくらが載った物は鮭の頭を細かく切った物らしいです。
味は無かったのですが、コラーゲンぽかったので女性用でしょう。
↑ポンポン鍋
これがここら辺の名物らしいのですが・・・
椎茸の傘にチーズを挟んでたり工夫をしている物もありましたが、味自体は普通の串揚げ。
係の人にどのくらい揚げればいいか聞いたけど、自分の揚げ方が下手なのかも・・・
自分でやると上手くできないので、僕は自分で作るのは好きじゃありません。
タレが2種類と抹茶塩の3種類に付けて食べられます。
福白子と蕪の羽二重蒸し そばの実あんかけ
この白子は美味しかったなぁ。甘みはあったし、柔らかかったし。やっぱり茶寮宗園のような白子は邪道です。
蕪もスプーンで簡単に崩せるほど柔らかかったです。
しし肉小鍋仕立て
つゆがおいしかったです。
里山のお造り 雪中盛り
左からブリ、イトウ、馬肉。
おいしいと思いますが、やっぱり他の旅館のお造りとほとんど変わりません。
和牛ヒレ肉網焼き
焼き方は良かったです。
さっぱりした味で肉汁があまり無いので、信州牛だと思います。
信州牛は肉汁が少ないので、僕は他の産地の肉の方が好きです。
さっぱりした味で肉汁も多いのが飛騨牛、さっぱりはしてないけど肉汁がかなり多めで美味いのが米沢牛。僕は上の2つがお気に入りです。松阪牛は今度食べてきます。ちなみに産地が違っても距離が近いと結構肉の味は似ている事が多いと思います。
上の飛騨牛と信州牛のさっぱりしてる所、米沢牛と仙台牛は似ていたし、嵐渓荘で食べた肉は信州牛っぽい肉でした。
左:信州そば 地大根
このそばも貴祥庵同様、へたなそば屋よりうまい蕎麦でした。つゆは氷水のように冷たくて、そばはコシがかなりありました。
右:ぜんざい ふかし丸十
甘さを抑えてるような感じがしました。
木島平産こしひかり、味噌汁、お新香
木島平産??僕は知らないんですが、産地が入ってるし有名なんでしょうか。
この御飯の所だけ係の方が、ご飯どうですか?甘くなかったですか?などを質問されました。
相当自信があるみたいですが、僕はこのご飯だったら蕎麦の方が驚きでした。
まず一口食べてみて感じたのは、釜の香り。ご飯に甘みは確かにありますが、米の味があまりしません。
以前明月苑で炊き方は上手だけど米が普通って書きましたが、ここもそんな感じ。
甘さよりも噛めば噛むほど米の味がして、さらにご飯が食べたくなるような米が僕はおいしいと思うんですが・・
そういう米の味がしたのは、かわせみと茶寮宗園くらい、次点で笹音です。
まあでも、ここも美味しい方だとは思います。
水菓子
同じ価格帯の貴祥庵やかしわや本店と比べると、
料理の内容 かしわや本店>藤井荘>貴祥庵
料理の味 藤井荘>貴祥庵>かしわや本店
こんな感じなので料理は藤井荘が一番いいけど、ぶっちぎりって言うわけでもありません(料金も一番高いし)
あとほとんどの旅館は味付けの濃さはそんなに変わらないものなんですが、ここは結構変わっていました。口取りと朝食はそれがよく分かりました。
◆朝食 90点
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お粥か白いご飯は選択出来ます。もちろんどっちも欲しいもOKです。
上にも少し書いたけど濃さがばらばらでした。
6つの茶碗のうち、下段真ん中はちょっと濃すぎ、下段右と上段真ん中もやや濃いめ。
お粥もちょっと濃いめかなぁ。
朝はもうちょっとさっぱりした物を出した方がいいと思うんですがね。
焼き魚はおいしかったです。
◆従業員 95点
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ここで一番満足したのが接客でした。
礼儀正しくちょっと固い感じがしますが、ここは本当に細かい所にまで良く気が付きます。
内容はあえて書きませんが、行ってみれば必ず何かしら気付くはずです。
ここの従業員はほとんどが中高年の方でした。出会った中では男性と女性は同じくらいでいました。部屋の案内から食事、見送りまで同じ方が担当になります。
係の方は40代の女性でしたが、話す時緊張してるのがよく分かったし、まだそんなに年数はやってない方だったみたいです。でも色々気を遣ってもらったし、全然悪い感じはしませんでした。
ちょっとどうなの?って思ったのは、旅館がアレルギーの事をちょっと気にしすぎなんですよね。
電話予約の時に聞かれ、そば饅頭の時に聞かれ、部屋に付いた時に聞かれ、さらにテーブルにノロウイルスの注意書きがありました。1度くらいならありますが、何度も聞かれたのは初めてです。
あと廊下で4人くらいにすれ違って、ほとんどの方は良かったのですが1人だけ・・割烹着を着たおばちゃんが・・
風呂に行く時に2回会ったんですが、2回ともど真ん中を堂々と上を向いて歩いて、挨拶も会釈もないし、避けようともしませんでした。
そう・・まるで高見盛の今日の1番に勝ちました!みたいな。
花道を通る邪魔をしちゃ悪いから、こっちが避けてしまいましたよorz
チェックアウトは11時頃にしたのですが、防音があまり良くない割には掃除機の音が全く聞こえませんでした。
掃除はしていたようなので、お客が帰るまで掃除機をかけないみたいですね。
精算して靴を履くと、なんと靴が暖まっていました。
で、若女将がいて、他に部屋係と男性従業員が見えなくなるまで手を振ってくれてました。
◆感想
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コストパフォーマンスはやや悪いかなぁ。
内容的には、かしわや本店や貴祥庵とそんなに変わらないので、同じくらいの値段でも良さそうな物ですが・・
ここは1におもてなし、2に料理の宿だと思います。
接客の仕方などが中高年向けで料理内容もそうなので、中高年向けの宿だと思います。
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