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宮城県にある秋保温泉 茶寮宗園に行ってきました。
茶寮宗園はホテルニュー水戸屋と同じ系列で、水戸屋の別邸の様な感じです。
また、秋保温泉は奥州三名湯(鳴子・飯坂)の1つで結構有名な温泉地です。
1泊の料金は、本館の部屋に泊まったので40,050円でした。

宿には14:40分頃に到着。(イン15:00 アウト11:00)
ん〜、高級旅館なんだからインは14:00からにして欲しいな。僕が今までに泊まった3万以上の旅館で15:00からなのはここだけだからなぁ。
車で門から入っていくと、早速中から60代の男性従業員がお出迎え。
外観は高級旅館特有の?入り口がこぢんまりしていて、奥行きが見えないようになっている建物。
荷物を少し持ってもらい建物の中に入ると、まず目に飛び込んできたのがめちゃくちゃ大きな掛け軸。で、その掛け軸の所でスリッパを履くと、60前後くらいの女性が挨拶をしてきました。
後で分かったのですが、この方が女将でした。

その後、少しお待ち下さいとロビーの椅子で10分ほど待ちました。
どうも一番早い客だったみたいで、部屋に案内される時にちょうど2組目の客が来ました。
そちらの客はすぐに部屋に案内されていたので、たぶん14:50になったら案内するようになってるんでしょう。準備が出来てないわけ無いと思うので。
案内の方は20代の女性で、食事や布団など全部が担当になります。
館内の説明などを受けながら部屋に向かっていくわけですが、まず売店などの説明を受けます。すると売店の中から女性従業員が出てきて、深々とお辞儀。
次に大浴場の説明を受けると、部屋へ一直線。

部屋につくと、まず抹茶とお菓子とおしぼりが出てきます。
次に宿帳記入。(↑と順番逆かも)
いつもはあまり気にしないんですが、書いていたら仕事欄があってそこの勤め先の下に役職の欄が・・
この宿役職あるのが前提!?

その2つが終わると、今度は普通の緑茶とお菓子が届きます。

次に浴衣の準備(浴衣は2着)などなど・・・1つ1つに間隔が少しあって、一通り終わるまでに30分くらいかかった気がします。

◆部屋 85点
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部屋は朝霧という部屋でした。
本館の和室では、ここか桂花という部屋が一番眺めは良さそうです。
↓に見取り図をUPしておきます。(クリックすれば大きくなります)
ココをクリックしてね

部屋の広さは10帖+5帖+3〜4帖分くらいの広縁+踏み込み。
あとウオシュレットのトイレと檜の内風呂(温泉が出ます)と洗面。

湯船の広さは足を伸ばせば1人用、がんばれば2人入れます。
洗い場も広いですが、トイレは少し狭め。トイレにはハンドタオルが8枚くらいあります。



冷蔵庫には飲み物が入っていました。お茶は2種類。
アメニティーは多めで、化粧水や歯ブラシなど、それぞれが箱に入っています。

眺めは茶寮宗園自慢?の庭園が見えます。

ここは館内の通路から見える庭園などもそうですが、庭園にかなり力を入れてるようです。

花は床の間に1箇所。花って言えるか分かりませんが・・
掃除はどこも行き届いていました。
防音は、周囲の音が全く気になりませんでした。

行く前に他人のブログで部屋の小さい写真が1枚だけ載っていて、それを見ていたので期待はしてなかったのですが、思った通りそれほど良くなく普通でした。
電話予約の時に5帖は踏み込みの様な感じって言われていたので問題はありませんが、なんて言うか・・・部屋に荘厳さの様なものがあまり感じられませんでした。
庭園は確かに素晴らしいですが、それを含めても部屋は全体的にかわせみと同じくらいかなぁ。
風呂&庭園はこちらの方がいいけど、部屋の造り&広さはかわせみの方がいいので。

◆風呂 95点
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風呂の時間は忘れました。確か24時間だったと思います。
大浴場に内湯が1つと露天が1つとサウナ付きで男女交替はありません。
脱衣所には冷水があり、洗面は確か2つあるのみで脱衣所は普通の旅館と変わらないかな。
カランの数は確か8個くらいで、隣との境はありませんでした。
シャンプーやボディソープはPOLAの物で普通でした。(扇やと同じだった気がします)
湯船の広さは内湯も露天もかなり大きくて、部屋数を考えれば充分な広さで、どちらも10〜20人くらい入れると思います。湯船の造りは良くて、仙寿庵と同じくらい良かったです。
泊まった時期が冬なので庭園には花が咲いておらず味気なかったですが、春ならかなりいいのかもしれません。
お湯は内湯も露天も適温で、たぶんどちらも循環だと思います。
無色透明で硫黄臭はほんのわずかにして、気持ちすべすべになったような気がします。
お湯の質は、以前泊まった佐勘の方が断然いいと思います。

湯船の造り&眺めは仙寿庵よりもいい位なのですが、洗い場&脱衣所&シャンプー類が普通なのでそこがイマイチでした。
まあ、団体客でもいない限りはいても大体5人位なので、気にならないって言えば気にならないですが・・・

◆夕食 85点
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料理は口コミを見てると、かわせみと茶寮宗園の評判が同じくらいだったので楽しみにしてました。夕食は部屋食でした。
運ぶペースは結構間隔が空いて運ばれます。料理の説明は、少しする程度です。
離れも本館も料理の内容は変わらないそうです。


【向付:ほっき貝 烏賊の鉄鉋和】量は少ないけどおいしかったです。



【膳菜:海の幸】
カニはおいしかったけど、その他は普通です。
皿が大きい割に料理が少ないのは、2人分まとまって届き自分で分けたからです。
キャンドル付きで届きました。



【膳菜:山の幸】
どちらも普通かな。野菜などの料理は他の旅館とは区別が付きにくいので。

【椀物:すっぽん 茶巾豆腐 柚子】
すっぽんを包んでいる具はおいしかったですが、ネギ、豆腐は普通で、汁はダシがイマイチで普通です。
この汁の味なら、他にもっと美味しい所はたくさんあります。

【造り:鮮魚 あしらい一式】
美味しかったのですが特別美味しい訳じゃなく、やっぱり他の旅館とそんなに変わりません。


【焜炉:鯛のシャブシャブ 薬味 ちり酢】
一応これがメイン料理になるのかな?これがメインじゃちょっと寂しい・・・
メインは手の込んだ料理が食べたかった。お湯の方も昆布とレモンが入ってるだけで何の工夫も無かったし。



【焚き合せ:海老芋旨煮 菊白子 菊菜】
なんで白子に衣なんか付けちゃうの?付けない方がおいしいじゃんっていう感じでした。

【酢の物:盛り合せ 菊巻蕪】
これはおいしかったです。

【お肉:牛ロース網焼】
仙台牛の肉で食べてすぐにいい肉なのは分かりましたが、写真で少し段になってる所はスジ。
スジと言ってもすぐに噛み切れると言うよりは溶けてしまいますが、焼き肉やステーキ用と言うよりはすき焼き用の肉っぽかった。
そのスジを隠すためのタレなのかな?このタレが全然肉の味にプラスになっていませんでした。
いい肉だったら塩こしょうで充分だし、タレを掛けるにしてもこんなべったりじゃなく、少し掛けるくらいの方がおいしいと思いますが・・

汁物は鱈汁
香の物は蕪(蕪って書いてあるように見えましたが自信ありません)壬生菜他
白い御飯はかなり美味しかったです。かわせみと同じく御飯だけで食べられ、おかずがいらない御飯でした。
でも若干かわせみのご飯の方が美味しいです。
味噌汁は、高級旅館によくある濃い味噌汁ではなく、ダシも効いていて美味しい味噌汁でした。
御飯はおひつで、茶碗4杯分届きます。
全部食べちゃったから分からないけど、残せばおにぎりとかになったのかもしません。



【水菓子】
美味しいけど、デザートはある程度値段を出せばどこの宿でもそれほど変わらないし、同じ物が出ることも少ないので区別が付きづらいです。

白い御飯を除けば、貴祥庵と同じくらいのレベルかな。(貴祥庵は最近よく書く、かしわや本店よりも味はおいしいです)1泊4万と高いので、高級食材も出るのですが、味付けであまりプラスに持って行けて無いんですよね。
僕には素材に救われてるだけのような感じがしました。
どちらかというと若い人向けって言うよりも、中高年向けの料理のような感じがします。
ちなみにかわせみも仙寿庵も素材の美味さを引き出してました。どちらも焼き方やダシも美味しかったし。
かわせみはタレなどが本当に良く合っていたし、仙寿庵も蓬のグラタンで中の具の甘みを強調してたり。
この2軒の違いは、かわせみはバランスが良かったけど、仙寿庵は高級食材とそれ以外のギャップがかなり激しく野菜ばっかりでした。
あとメインが、かわせみは高級食材を2つ使ってさらに美味しいものにしてるのに対して、
仙寿庵は美味しい大トロが出たけど、一緒にある物が野菜ばっかりでメインの量が少ないこと。
茶寮宗園は鯛しゃぶか仙台牛がメインぽいけど、どちらにしてもかわせみよりも遙かに劣ります。
そんな理由で、茶寮宗園とかわせみの料理は全然拮抗してないと思います。
仙寿庵とだったらそんなに大差はありませんが、全体的にいいものが食べたければ茶寮宗園、メリハリがついた方が良ければ仙寿庵かな。

布団を敷く時に冷水が届きます。
河北新報の夕刊と朝刊、日経新聞の朝刊がサービスです。

◆朝食 95点--------------------------------------------------------------------------
朝食も部屋でした。
御飯が美味しく種類も多かったので、朝食は満足です。


ただ、かわせみの焼き魚と比べると、足下にも及びません。


朝食30分前に布団を片付けに来ます。
その布団を片付ける時に、オレンジジュースが届きます。
このジュースは、朝食のデザートのオレンジをミキサーにかけたものっぽかったです。

◆従業員 85点
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出会った従業員は若い男性を除いて均等にいました。
僕の係に付いてくれた方は、会った中では茶寮宗園で一番若い従業員ぽかったです。
ちょっと緊張してるのがわかり、世間話もぎこちないなぁと思ってたら、勤め初めて6ヶ月だそうです。微妙に1人でやるには早いなと思ったんですが、まあ仕方ないですね。
他に話したのは、女将と売店の30代前半くらいの女性。
女将は話し上手で女将自らお茶を持ってきてくれたり、立派ないい女将でした。体型もご立派だったけど^^;
売店の女性は、従業員の中では一番感じが良さそうな方でした。
売店は大浴場への通り道にあって気付かない振りも出来るのに、周囲に気を配って客が通るのに気付いたら、ガラス越しにわざわざ笑顔でお辞儀をし一言挨拶してました。
土産を買いに行った時も対応が素晴らしくて、1人がんばってるような感じです。
何で売店なんかにいるんだろ?部屋係にすればいいのになぁ、もったいない。
女将と売店の女性はかなり良かったんですが、2人だけ良くてもなぁ・・・
帳場で新聞を読んでいたみたいだったし、プライベートルームから男性従業員が服を着終わってないのに出てきて歩きながら着替えてたのは、僕のイメージする高級旅館とは違っていてがっかりでした。
廊下で2,3人にすれ違ったけど、その時も普通に感じたし。
他には、ガラスの前にしばらく棒立ちで何してんの?と思った従業員もいたし(遠くの方だったので向こうは気付いてなかった)、なんて言うかあまり従業員から危機感は感じられなかったですね。客に忙しさを感じさせないので、それが余裕があっていいと言えばいいんだろうけど・・・

精算は部屋で。
帰りの際は建物の入り口の所で、女将と男性従業員と係の3人で見えなくなるまで手を振ってもらいました。

◆感想
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コストパフォーマンスは悪いです。
内容は、仙寿庵と料理(夕食と朝食合わせると)がほぼ同じでそれ以外が1ランク落ちるので、平日30,000〜33,000位なら満足したかな。
これだけ値段が張るのは、秋保温泉自体が箱根のように料金が高めなのと、おそらく庭園の維持費にかかってるんでしょう。本当に庭園は良く手入れが行き届いていたので。
5万や10万をポンと出せる人なら問題ありませんが、僕みたいにコストパフォーマンスを気にする人には向かない宿だと思います。
あとここは、中高年夫婦向けの宿っぽいので、行く方の年齢によっても評価は変わってくるのかもしれません。
また行きたい順番は、仙寿庵>かわせみ>茶寮宗園です。