湯河原温泉 海石榴 【後編】
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〒259-0314
神奈川県足柄下郡湯河原町宮上776

TEL:0465-63-3333

【前編はコチラ】

◆夕食 90点
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部屋食。
準備は無く、ほぼ指定時間ちょうどに来ました。
料理は一品ずつ届きます。料理の説明もありました。
かかった時間は、デザート前ですでに2時間くらい経っていたので、2時間15分くらいかな。
箸が最初から割ってあり、箸自体を湿らせてあり、3時間前から水に浸けるそうです。
そうすることによって、木の香りがするのと使いやすくなるそうです。
確か俵屋のわらび餅の時も湿らせてあったような・・・(うろ覚え)
そんなわけで、決して洗って使ってるわけではありません。


『羽衣』
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メニューには書いてないけど、梅酒がありました。
ふくやのところでも書いたけど、ふくやと全く同じ味に感じました。

■先 付  蓬豆腐


蓬豆腐の上にあるものは、写真を見ていただくと気付かれる方もいるかもしれませんが、
これは本物ではなくて造花ならぬ造松でした。
京都の有名な職人が作ったそうです。
豆腐の方は、普通かな?
自分は豆腐を食べても、おいしい!!とは思わないし。


■前菜
のれそれ ほっき貝○(○は分からず) 安肝羹 蕪サーモン麹漬 子持昆布
針魚棒寿し 飯蛸時雨煮
 寒筍土佐漬 鳥貝辛子酢味噌 一寸豆

これはいろいろ種類があってどれもかなりおいしいとは思います。
でも、のれそれは笹音でも食べたけど、確かあっちの方がおいしかった。
子持昆布、蛸の料理、貝を使った料理、サーモンを使った料理、豆などはふくやでも出ました。
で、子持昆布と貝を使った料理、サーモンを使った料理はふくやの方がおいしいです。蛸と豆は同じくらいだったかな。


■椀物  帆立真薯 小巻ゆば





まあまあおいしかったけど、この汁もふくやの方がおいしかったなぁ。
そんなわけでこの時点ですでにふくやの方がおいしいって決定的になりました。


■向付 鮪 ○(○は魚高) 烏賊 あしらい一式

お造りはおいしかった。
ふくやと内容が同じだった(縞鰺はヒラメに変更)けど、味もほぼ同じだった。唯一違ったのが烏賊の味かな。烏賊はどっちがおいしいとは言えないかな。

で、ここの時だったかな。
副女将が挨拶に来たのは。
ふくやで係の人に海石榴はもっとおいしいって言ってたって伝えてあるから、料理はどうですか?って聞かれました。
おいしいって答えたけど、ふくやと料理が結構似てるって言って、お造りは全く同じって言ったら、
2月は貝などがおいしいし、場所も近いから似てしまうのかもと。
で、ふくやには洋わさび(醤油の左側)は付いていなかったでしょうと。
プライドがあるのかなぁ??^^;


■焚合 海老飛竜頭 天王寺蕪





この蕪はおいしかった。
箸で簡単に崩せるほどやわらかくて、汁の味もちょうどよかった。



■焼物  甘鯛若狭焼 蕗の唐素揚



さて・・、ここからなんだよなぁ・・・自分的に???ってなっていったのは。
上の料理までは結構満足していました。
この甘鯛はややおいしいくらいで、今までの料理と比べるとパワー不足。
蕗の唐もよく揚がってるけど、前も野菜だったし・・・



■進肴 赤貝独活 かに 巻 こごみの芽 のびる




これが出たときは、また山菜系の揚げ物?って思いました。
揚げ方は上手だけど、飽きてくるんですよね。
かにや赤貝も、ややおいしいくらいでした。
赤貝はグレープフルーツ煮です。


■温物 すっぽん丸



食べていて、また野菜でそれがメインの鍋って思いました。
う〜ん、俵屋も最後はこんな感じだったんだよなぁ。
きちんとした京都の懐石はこういう料理なのかも。
でも俵屋もそうだけど、海石榴も自分にとっては汁はそれほど絶賛するほどでもないので・・・
飽きてくるし、違うものがよかったな。



■止椀 新馬鈴薯 赤だしです。
■香の物 沢庵 千枚漬 野沢菜 諸胡糠漬 椎茸昆布
■御飯 蕗御飯





魚沼産コシヒカリとの事でした。
ん〜、味付け自体はいいと思ったけど、米がべちゃっとなってました。
こういうもんなのかな??


■水菓子 パパイヤ 苺 メロン ブルーベリー 伊予柑ゼリー


月やあらぬ 春やむかしの春ならぬ わが身ひとつは もとの身にして −伊勢物語四段より−

海石榴もおいしいとは思うけど、前日のふくやには全然かなわないかな。
やっぱりこの懐石で一番のネックは、メニューなんですよね。食べていて俵屋をかなり思い出しましたし・・・
最初は良かったものの、途中からの野菜の連続と似たような味が僕を飽きさせます。
だから俵屋でも点がイマイチになったんだよなぁ。
俵屋と比べると、前半は海石榴の方がいいです。メイン?の焼き魚は俵屋に遠く及びません。汁物の味は同じくらいでしょうか。
ただ、この海石榴には他では体験できないことがあって、それは料理を運んでくるときの状態がかなり珍しいんです。
何段ものお重になっていたり、それが紐で結んであったりとか・・・
これがあるから点数を5点上げたので、料理の味や内容だけなら85点だったかな。
僕が泊まったプランと通常料金で料理が変わるか聞いてみたところ、品数は変わらないけど、内容が少し変わるそうです。
でも食べていて絶品!!って思ったものもないし、例え内容が変わってもそれほど期待は出来ないかな。
夕食は、やっぱりかわせみが一番いいかな。
運び方も丁寧で、客の様子を見て合わせてくれるし。


◆朝食 100点
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部屋食。





焼き魚はカマスでした。
前日のふくやの鯵もおいしかったけど、それ以上に海石榴のカマスはおいしいものでした。


煮物もふくやのような手抜きっぽさは感じなかったし、玉子焼きもおいしいし、お浸しもおいしかった。
湯葉が乗った料理は、白身魚をすり潰して周りに湯葉の膜を巻いた?って言ってたかな。(柊家別館で出ておいしかったっていう料理と味が似てました)これもおいしかった。
米も夜と違って良かったし、大満足でした。
唯一気になったのが、食事の前に梅干とお茶が出て、料理の中にも梅干があったし、梅シソの料理もあったし、梅が多いかな。
僕が日常食べる南高梅ってあまりしょっぱくないんだけど、確かこれはかなりしょっぱかった気がする。
朝食が一番好きなのもかわせみだけど、ここもかわせみ並に良かった。


◆従業員 90点
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ここの従業員はフロント周辺以外はほぼ女性だと思います。
男性は壮年、女性は若いか50過ぎの方になりますね。
部屋係の方は20代で若かったけど、しっかりしてて良かったです。部屋係の方だけだったら、100点にしているのですが・・・
まず副女将ですね。
部屋係の女性にちょっと言ってあるけど、言ったかなぁ??
それと副女将は料金の話をしたときとか、僕にはちょっと戸惑っていたようなバカにしていたような感じに見えたけど、気付かれてしまう時点で失格のような気がします。夕食時の会話でもそう感じたし・・・
俵屋の女将なんてそれとは比べ物にならないくらい失礼なことを言ったけど、平然として普通にその後も話してくれましたし。
あとはラウンジで自分の宿の部屋数を間違えた従業員とか、ちょっと高級旅館では情けないかな。
通路で会う従業員とかも別に普通だった。
帰りの時もちょっとあったな。
後付のイモビライザーが付いていて、やっぱり男性の係が車を動かせませんでした。
やり方を教えてもダメだったので、結局自分で動かしました。
で、普通の宿は動かせなくても見送りまでしてくれるのですが、海石榴は中に入っていってその後出てきませんでした。
これも結構寂しかったなぁ。
あくまで裏方なのでいなくなるっていう事なのかもしれないけど、見送った方が客は喜びそうだけどなぁ・・・
仕方が無いので、部屋係の方に車の動かし方を実演して帰りました。(また行くし)
部屋係の方は帰りの際、門の外まで見送ってくれ、見えなくなるまで手を振ってくれました。
やっぱり手を振ってくれたほうが印象に残るなぁ。


◆感想
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点数は全体的に高めなんですが、部屋には事情があったので、最初の部屋だったら、
 部屋  風呂  夕食  朝食 従業員
 90  95  90 100  90
もし通常料金の45,300円で泊まっていたら、夕食が良くなったとしても、たぶん
 85  95  85 100  90
こんな感じになるかな。
残念ながら泊まってみて、通常料金で泊まりたいとは思えませんでした。
日本の宿の招待であと一回は行くと思うけど、それ以降の再訪はたぶん無いかなぁ・・・
平日のお得プランで約37,000円だけど、その料金ならかわせみに行くと思うので。
海石榴は全体的には満足できるんだけど、点数以外のところで不満に思ったこともあったし、
なにか今ひとつって言う感じがかしわや本店の感想に似てるかも。

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